免疫


笑いと免疫

笑いと免疫

笑うこと

笑うことにより免疫力がアップするという話はもう有名ですが、なぜかというと、笑うことによりNK細胞活性化につながる為です。

笑うことにより、自律神経(交感神経と副交感神経)に変化をもたらし、血液の循環を良くし、身体中の様々な器官に刺激が与えられて活性化します。この時、笑うことでの脳への刺激が、神経ペプチドという免疫機能活性化ホルモンの分泌を促し、このホルモンの影響でNK細胞も活性化されて免疫力の向上につながります。

作り笑いだけでも、NK細胞の働きが活発になり免疫力の向上につながるそうです。

「笑う角には福来る」とはこのことでしょう。


薬、抗生物質と免疫

薬、抗生物質と免疫

抗生物質を乱用しない

抗生物質は、緊急、命の危険、重病、慢性病、感染症以外はなるべく服用を控えたほうが身のためです。

安易に薬や抗生物質を飲む人がいますが、薬物の副作用はもちろん、免疫力の低下につながります。

風邪を引いたときに、感冒薬などを一切飲まないで治した方が早く治ったという報告があります。

特別な疾病以外の場合は、出来るだけ本来備わっている免疫システムで治した方が良いのです。


体温と免疫

体温と免疫

体温が下がると免疫力も下がる

最近の日本人の体温は半世紀以前の人と比べて約1度ほど低くなったと言われています。実は今、8割の人の体温が36℃以下といいます。様々な原因が考えられますが、便利な生活や食生活も関係があるかもしれません。

人間は体温が低くなると免疫力が低下します。人の体温が1℃上がることにより免疫力は5倍以上活性化するといわれていますが、人の体温は免疫力を大きく左右します。風邪を煩ったときに熱が出るのも、
実は体温を上げて免疫力を高めようとする自己防衛反応といわれています。また、体温が低いと体内の細菌に対する抵抗力が低下し、腸内では悪玉菌や有害菌が増殖して様々な病気や感染病の原因にもなるようです。

人の免疫システムは体温が36℃以上ではじめて十分な力を発揮するようになっており、33.5℃なら60%、35℃の場合は40%の力しか効力を発揮しません。

私たちの身体は健康な人でも毎日3000個以上のガン細胞が発生するそうですが、体温の低い人は十分な免疫機能を発揮できず、ガン細胞が増殖し、ガンを発病してしまうという報告もあります。


爪もみ療法と免疫

爪もみ療法と免疫

免疫力を高める爪もみ療法

いま、流行の兆しをみせている爪もみ療法は、自律神経を整える効果があり、爪もみ療法によりリンパ球顆粒球のバランスをとれば、人間は病気とは無縁の体になるという全く新しい療法が、話題になっています。

手の指の爪の生えぎわの両角を反対の手の親指と人差し指で少し痛いくらいの強さでもむと、リンパ球をふやして副交感神経が活発になり、血行が促進され免疫力が高まるといわれています。
あまり厳密な位置にこだわる必要はありません。
基本的に、両手の親指、人さし指、中指、小指の 4本の指をもみます。ただし、薬指は交感神経を刺激してしまうので特別な場合以外はもまないようにしましょう。

爪もみ療法を行うと、早い人で、その日のうちに効果が出る人もいます。しかし、それで安心せず、あわてず時間を掛けてゆっくり治すつもりで毎日刺激を続けましょう。人によっては、刺激すると症状が一時的に悪化する場合がありますが、このとき爪もみ療法をやめると、元に戻ってしまします。根気よく続けていると、1ヶ月ほどで、みるみると症状が改善していくそうです。とくに下半身の症状を改善したい場合は、手の指に加えて、足の指をもむと良いそうで、やり方は、手の指の場合を同様です。

手の薬指に対応する足の第四指も、手の場合と同様に、使いません。これらの足の爪の生えぎわを、少し強めに手の指でつまんでもみましょう。

爪もみ療法は1日2分ほどの爪もみで免疫力が活性化する効果があり、薬のいらない画期的治療法として現在注目されています。


ストレスと免疫

ストレスと免疫

充分な休養などでストレスをためない。

「笑い」が免疫力を活性化させ、逆にストレスは免疫力を低下させてしまうのです。「病は気から」といわれます。 実際、不幸な出来事などが起こった場合、気が落ち込んでしまい、寝込むようなことがあります。

つまり、不幸な出来事というストレスが精神と肉体にダメージを与えて免疫力を低下させ、その時たまたま侵入してきた病原菌に勝てなくなって病の床についてしまった、という事です。

実際「ストレスを感じた時は、免疫の機能が低下して、ガンが発症しやすい。」と、ストレスの積み重ねがガンにまで大きく影響することが医学的に証明されているようです。

ですので、極力ストレスをためこまない、あるいは回避・解消する工夫が大切です。

一言にストレスといっても様々なストレスがあり、また年代、性別によってもストレスの種類が違ってきます。

男性では、成人のほぼ全体を通じてストレスの1位は「仕事」で、2位は「対人関係」、3位は「健康・病気」でこれは50歳代以上の方が多いです。
一方、女性で「対人関係」「仕事」が上位を占めますが、20〜30代後半で「育児・出産、子どもの教育」が多く、また30代〜は「家族の健康」をストレスとしている人が多いようです。

ストレスを貯めない為には「休養」が必要です。適度な休息と、休みの日には家族と楽しく過ごしたり、軽く疲れる程度のスポーツや好きな趣味に没頭するなど、日頃のストレスから身を遠ざけることが重要です。


適度な運動と免疫

適度な運動と免疫

適度な運動を心がける

免疫力の向上には、適度な運動を行う事が大切です。
体内にウイルスが侵入してきたとき活性化する免疫細胞が、運動することにより活発に働くようになるからです。

毎日適度な運動をする人は、そうでない人に比べ、NK細胞の働きが活発であることが判っています。また、ウォーキングやジョギングなど比較的軽めの有酸素運動が最も効果的で、免疫力を高めるようです。

逆に運動をしすぎると体内に活性酸素が大量に発生する為、逆効果となってしまいます。


睡眠と免疫

質の良い睡眠をとる

不規則な生活による睡眠の乱れにより、免疫力は低下します。あるラットの実験で、断眠によってサイトカインは増加しましたが、脾細胞のTリンパ球マイトーゲンに対する反応性や、NK細胞の活性は低下し、好中球の貪食は、低下傾向にあることが判明しました。

規則正しい睡眠は重要な事ですし、また、体を横にして少しの間、昼寝をするだけで、免疫力は高まるそうです。これは睡眠を取る事により体内のメラトニンというホルモン物質が増加するためで、このメラトニンが活性酸素からの害を守るからです


アルコールと免疫

アルコールと免疫

酔っ払うまでお酒は飲まず、適度の飲酒を心がける。

適度な飲酒は体に良いとされていますが
常時大量に飲酒する事により発生する活性酸素は、免疫に対し非常に弊害があるとされており、アルコール中毒者は発がん率が非常に高く、また、アルコール性肝障害では、C型肝炎ウイルスの感染が多く見られることなどから、アルコールが免疫力を弱めるものと考えられています。

アルコール中毒者から生まれた子供は、長期間にわたり免疫系の異常が見られ、その結果、色々なウイルスに感染しやすく、また悪性腫瘍も発生しやすいようです。


喫煙と免疫

喫煙と免疫

喫煙することは、タバコの煙が直接肺の内部に吸入され、肺に存在する免疫細胞や肺組織に影響を及ぼし、特に肺の免疫系で中心的な役割を果たしている肺胞マクロファージの活動が低下します。その結果、肺にがん細胞が発生する危険性が高まります。

免疫機能の向上のためにも禁煙される事が望ましいです。


免疫システムの詳細

免疫システム詳細

免疫とは体の外から細菌やウイルスが体内に進入してきた際に、その細菌などを敵と認識して排除する作用、仕組みのことです。免疫の仕組みは、24時間休みなく体の隅から隅まで巡回しているので敵がどの場所に発生しようとそれを発見して攻撃を開始しはじめます。

人間の血液の成分は、血しょう(液体の部分)と血球に分けられ血球には【赤血球】と【血小板】と【白血球】があります。

免疫システムにおいて重要な役割を担っているのが【白血球】で、その【白血球】は種類があり、大きく分けると、食細胞(好中球、マクロファージ)、ナチュラル キラー細胞(NK細胞)、リンパ球(B細胞、T細胞)の3種類になります。

食細胞の好中球は細菌にめっぽう強く、好中球の細胞内には細菌を破滅させる強力な化学物質がつまっています。好中球が細菌を発見すると細菌を丸ごと食べてしまい、強力な化学物質により細菌を一気に破壊します。その作業が完了すると好中球は死滅してしまいますが、同時にマクロファージが現れます。

また、ナチュラルキラー細胞も好中球と同様に、体中の細胞を隅々まで点検し、癌細胞やウイルスに感染した細胞を破壊する働きがあります。

食細胞(好中球、マクロファージ)やナチュラルキラー細胞で手に負えないような、増殖が早く強力な細菌やウイルスが出現すると、第3のリンパ球(B細胞、T細胞)の2種類の免疫細胞が活動を開始しはじめます。

B細胞は必要があれば「形質細胞」という細胞になり、「免疫グロブリン」という抗体を作りだします。 T細胞は免疫システム全体を管理していて、「ヘルパーT細胞」「キラーT細胞」「サプレッサーT細胞」などに分けられます。これらのリンパ球は皆1つの細胞の表面に、数多くの「抗原受容体」をもっていて、「抗原受容体」は、B細胞が作り出す抗体と非常に似通った構造をしています。

異物が体内に侵入してきた際、リンパ球の抗原受容体と抗体が、その異物が何なのかをチェックします。食細胞やナチュラルキラー細胞が単純に細菌やウイルスを攻撃して食べてしまうのに対して、リンパ球は知的で強く頼りになります。

異物が進入
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好中球やマクロファージが異物を退治
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好中球、マクロファージが異物の
情報をヘルパーTに伝える
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ヘルパーTはマクロファージから伝言をキャッチ
異物の進入を免疫全体に知らせる
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B細胞がその情報をもとに
形質細胞に変化して抗体を作る
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B細胞は同じ抗体をもつ「記憶細胞」を作る
T細胞の中にも記憶細胞があり、次に同じ異物が
やってきた時の為に抗体のデータを
B細胞にすばやく提供できるようにしする
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B細胞が作った抗体が抗原にくっつき
それ以上の害を及ぼさないようにする
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とりおさえられた抗原は、マクロファージや
キラーT細胞によって処理される
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抗原が全滅し、免疫反応の終了の合図が
サプレッサーT細胞によって行われる、終了。

マクロファージ、T細胞、B細胞間の情報の伝達はサイトカインという物質を介して行われています。

免疫システムは、細菌やウイルスから体を守るために存在しますが、「自分でないもの」を正確に見分けるのが、T細胞です。

他人の皮膚や臓器を移植をしたときに拒絶反応をおこすのは、この為です。又、年をとって免疫力が衰えると発病します。